大人が手足口病に感染!子供との症状の違いは?
手足口病は子供の病気だと思っていませんか?
手足口病は夏風邪の一つで、毎年5月頃から流行り始め、真夏にピークを迎えます。
感染者の大半は乳幼児なので、『子供の感染症』として認知されていますね。
ところが、子供の頃に感染経験がなく免疫をもっていなかったりすると、大人でも感染してしまいます。
流行時に高熱が出たからといって全てが手足口病というわけではありませんが、周りで手足口病が流行っていたら要注意です。
では、大人が感染してしまったらどのような症状が現れるのでしょうか?
手足口病は、学校安全法にも含まれていないほど、軽症の病気だといわれています。
しかし、大人が感染すると、子供より症状が重く現れることが多いようです。
今回は、大人が手足口病に感染してしまったときの症状や完治するまでの期間についてご紹介しましょう。
目次
大人の手足口病の症状は?
手足口病は、『手や足、口の中、手足の指の間などの部位に水疱が現れる』のが特徴です。基本的には子供も大人も症状に違いはないと言われています。
しかし、先ほども述べたように、大人が手足口病に感染すると、子供が感染した場合と比較して重症化する傾向があります。
それでは、子供と大人の症状の違いについて詳しく見てみましょう。
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子供の手足口病の症状
子供が手足口病に感染すると、まず口の中に水疱ができ、喉が赤く腫れて痛みを生じます。熱が出ることもありますが、たいていは38℃以下の微熱程度で、2日前後で解熱します。
手足の水疱は、口の中と違って大半が痛みや痒みを伴わず、数日もすればカサブタとなって自然に剥離します。
重症化しなければ、発症から1週間前後で元気を取り戻すことができます。
大人の手足口病の症状
大人が手足口病に感染しても、基本的には子供の症状とほぼかわりません。ただ、個人差がありますが、大人の場合は1つ1つの症状が重く現れることが多いようです。
ではここで、大人の手足口病の症状について、もう少し詳しく説明していきましょう。
【大人の手足口病の症状】感染初期の熱
大人の場合、感染した人の約3割の人は38℃から40℃近い高熱がでます。子供の症状と比較して、高熱になるケースが多いと言われています。
また、熱は2~3日続くことがあり、さらに長期化する場合もあるようです。
【大人の手足口病の症状】感染初期の口内炎と喉の痛み
手足口病では、口の中に水疱(口内炎)ができ、喉が腫れて痛みを生じます。口内炎がたくさんできてしまうと、強い痛みに見舞われてしまいます。
一般的な「口内炎」は、誰もが経験したことがあるかと思いますが、手足口病の口内炎も同様で激しい痛みを伴います。
1つできるだけでも痛いというのに、ひどいときには10個近くできてしまうことがあるそうです。
そうなると、飲食どころか、唾を飲み込むことさえ困難になってしまいます。
このとき、安易に口内炎の薬に頼るのは要注意です。
口内炎治療薬の中には「ステロイド」を含むものが多くあります。
手足口病の原因ウイルスには、この「ステロイド」でウイルスを増殖させる特性があり、かえって完治までの期間が伸びてしまうことがあります。
使用する場合は、必ず非ステロイドの治療薬を選択しましょう。
【大人の手足口病の症状】初期の嘔吐や悪寒
大人の場合、嘔吐や悪寒の症状が現れることがあります。嘔吐や悪寒があると、一般的な「風邪」と勘違いしやすくなります。
しかし、追って手足に発疹が現れるので、そこで手足口病と判断ができるでしょう。
【大人の手足口病の症状】手や足の水疱
手足口病を発症して2日ほど経つと、手足に水疱が現れます。手足の水疱は、子供の場合と違ってかなり強い痒みや痛みを伴うことが多いようです。
足裏などに水疱がたくさんできると、痛くて歩行が困難になってしまうことも。
この症状は1週間ほど続き、その後徐々に回復していきます。
【大人の手足口病の症状】筋肉痛・関節痛
これも風邪をひいたときと同じような症状ですが、筋肉や節々に痛みを感じることがあります。また、全身倦怠感も出る場合があり、体がだるく、しんどいと感じるようになり、何もやる気が起こらなくなります。
【大人の手足口病の症状】下痢
手足口病はウイルス性の感染症のため、下痢を引き起こすことがあります。下痢の症状は、たいてい手足口病の症状の回復と比例してよくなっていきます。
【大人の手足口病の症状】食欲低下と脱水症状
口内炎の痛みが強いと、食べたくても食べられない!という状態になり、食欲が低下してしまいます。ひどいときには水分補給さえ困難になり、その状態が続くと脱水症状を引き起こしてしまいます。
水分が摂れないときには、脱水を起こさないうちに病院へ行き、点滴などで補ってもらいましょう。
【大人の手足口病の症状】爪の脱落
発症してから1ヶ月ほど経ったときに、手足の爪が剥がれてしまうことがあります。爪が剥がれるときも剥がれた後も、痛みは生じません。
すぐに新しい爪が生えてくるので、基本的に治療を施さなくても大丈夫です。
手足口病からの頭痛は要注意!合併症かも?
手足口病に感染すると、頭痛が起こることがあります。
嘔吐や頭痛の症状が激しいときには、合併症が疑われるので要注意です。
手足口病の合併症には、『脳炎』や『髄膜炎』などがあげられます。
症状に不安を感じたら、重症化しないためにもすぐに病院で受診しましょう。
手足口病の合併症としては、髄膜炎、脳炎、小脳失調のほかにも、心筋炎、急性弛緩性麻痺、肺水腫、急性呼吸不全などもあります。
・38度以上の高熱が数日間続く
・激しい嘔吐
・ひどい頭痛
・意識が朦朧としている
・激しい嘔吐
・ひどい頭痛
・意識が朦朧としている
などの症状があれば、速やかに病院で診察を受けましょう。
手足口病の症状が回復するまでの期間は?
ここまで手足口病の色々な症状をご紹介しましたが、全ての方が重症化するわけではありません。
手足口病はもともとは夏風邪ですので、さほど高熱や激しい頭痛、嘔吐などの症状は現れません。
あっても口内炎が痛くてつらい・・・というのがほとんどでしょう。
そのため、子供の症状と同じように、軽く済んでしまう人も多くいらっしゃいます。
大人でも大抵の場合は、発症して1週間から10日くらいで回復します。
手足口病に感染したら会社はいつまで休まなければならない?
手足口病に感染すると、何日くらい出勤を控えたほうがよいのでしょう?なかなか休みが取れない人にとっては、非常に気になるところですね。
手足口病のウイルスがからだに侵入すると、からだから全て排泄されるまで約1ヶ月かかります。
発症する前日から発症している期間は感染力が強いため、人に感染を拡げます。
その後、症状が治まると、まったく感染しないというわけではありませんが、相当感染力が衰えます。
しかし、感染を防ぐために、1ヶ月も会社を休むことはできませんね。
では、何日くらいで出社してもよいのでしょう?
会社を休まなければならない期間は?
手足口病に感染しても、絶対に出社してはいけない!ということはありません。でも、高熱が出たり強い倦怠感があると、会社に行っても集中してお仕事ができませんね。
もし都合がつくならば、発疹が消失するまで(感染力の強い期間)は、自宅療養がお勧めです。
期間でいうなら、1週間から10日程度ですね。
会社に出向くときのエチケット
残念ながら「1週間も会社を休めない…」という人は、他の人に感染しないように努めなければなりません。手足口病は、飛沫感染・接触感染・糞口感染によって、人に感染を拡げます。
会社では、手洗いを十分に行い、マスクを着用し、接触は出来るだけ控えましょう。
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最後に・・・
いかがでしたか?今回は、大人が手足口病に感染した場合の症状についてご紹介しました。
大人が感染すると、「子供の感染症といわれる病気に、まさか大人になって罹るとは…」と口を揃えたように言われます。
でも、これで二度と感染しない!というわけではありません。
特に大人は重症化しやすい傾向があります。
甘く見ているといつまでも治らなかったり、合併症を引き起こしてしまう可能性もあります。
また、手足口病の原因ウイルスは1種類ではなく、約10種類くらい存在しているのです。
なので、違う種類のウイルスが流行すると、またまた感染する危険性があるのです。
大人も子供も感染症が流行している時期は、気を付けて過ごしましょう。
最後までありがとうございました。