おたふく風邪は子供が感染しやすい、一般的によく知られた病気のひとつです。

ほとんどの子供が感染し免疫をつくるため、たいした病気ではないと思っている人も多いのではないでしょうか?

子供女の子


でも、実際には保育園や幼稚園も登園停止になり、人にも感染してしまうため、きちんとした対処が必要な病気です。

また、対処を怠ると、場合によっては重症化して合併症を引き起こすことがあります。


今回は、そんな子供のおたふく風邪の合併症についてご紹介したいと思います。

ネットで公開されている情報をまとめましたので、是非参考にしてください。

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子供がおたふく風邪に感染したら合併症に注意!

おたふく風邪の正式名称は流行性耳下腺炎で、急性のウイルス疾患です。

おたふく風邪に感染すると、耳下腺が腫れて、お顔がお多福のようになるので「おたふく風邪」と呼ばれているそうです。


「お多福」と言えば、何だか愛くるしいイメージですね。

ところが、名前とは打って変わり、決して侮ることのできない疾病なのです。


というのは、おたふく風邪には、合併症というリスクがあるからです。

合併症の中には、後遺症として一生涯付き合っていかなくてはならない疾病もあります。

大切なお子様にリスクが伴ってからでは、後悔してもしきれませんね。


そのようなことがないよう、おたふく風邪から引き起こる合併症の知識をしっかりと修得しておきましょう。


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子供のおたふく風邪の合併症とは

女の子頭痛


子供がおたふく風邪に感染すると、腫れや痛み、発熱などの症状が現れます。

腫れ始めた日から3日目くらいまでは症状が強く、その後、徐々に治まります。

ところが、3日を過ぎても高熱が出ていたり、激しい頭痛や嘔吐などがみられる場合は、合併症が疑われます。


子供に多い合併症には、無菌性髄膜炎脳炎難聴膵炎などが挙げられます。

それでは、各々の疾病について詳しく説明していきましょう。


【子供の合併症①】無菌性髄膜炎

おたふく風邪の合併症の中で、最も多いのが無菌性髄膜炎です。

無菌性髄膜炎とは、ウイルスが脳を取り巻く脳膜に侵入して炎症を起こす疾病です。

おたふく風邪に感染した人の約10%の人が無菌性髄膜炎を発症しているといわれています。

無菌性髄膜炎の発症時期は?
おたふく風邪に感染し、耳下腺が腫れ始めてから3~10日後に発症します。

一般的には、4日目までに発症することが多いといわれています。


無菌性髄膜炎の症状は?
無菌性髄膜炎の主症状は、「発熱・頭痛・嘔吐・項部硬直(首が曲がりにくくなる)」です。

熱は40℃前後の高熱で、数日続くことがあります。

ごくわずかですが、痙攣や昏睡などの意識障害を引き起こすことがあります。


無菌性髄膜炎の後遺症は?
無菌性髄膜炎を発症しても、安静にしていれば、たいてい1~2週間ほどで回復します。

予後も良好で、後遺症の心配はほとんどないといわれています。

ただし、頭痛が長引く場合や痛みが激しい場合は、病院で受診しましょう。


【子供の合併症②】脳炎

脳炎は、脳に炎症を起こす疾病です。

ほとんどの場合、髄膜炎に併発して起こります。

おたふく風邪に感染した人の約0.2%の人に発症しています。


脳炎の発症時期は?
脳炎の発症時期は厳密には決まっていません。

耳下腺が腫れてまもなくに発症することもあれば、耳下腺が腫れて1週間から10日ほど後に発症する場合もあります。


脳炎の症状は?
脳炎の主症状は、「痙攣・意識障害・項部硬直」です。

他にも「けいれん発作」も起こるため、注意が必要です。

また、意識障害などもあるので、家族の方は病院で症状の状態を説明できるようにする必要があります。


脳炎の後遺症は?
脳炎は非常に怖い疾病ですが、おたふく風邪から引き起こった脳炎は、たいていの場合、予後は比較的良好です。

ただし、場合によっては、

  • 手足の震え

  • 痙攣

  • 麻痺

  • などのほか、稀に、顔面神経麻痺神経性難聴などの後遺症が残ってしまう場合があります。



    【子供の合併症③】ムンプス難聴

    ムンプス難聴とは、ムンプスウイルスが内耳に感染し、音を感知する神経が破壊される疾病です。

    5歳から9歳くらいまでの子供に多く発症します。


    ムンプス難聴の発症時期は?
    おたふく風邪に感染し、耳下腺が腫れ始めてから3~7日後に発症することが多いといわれています。

    ただし、難聴は耳下腺の腫れとは無関係のため、おたふく風邪の症状のない不顕性感染でも発症することがあります。


    ムンプス難聴の症状は?
    ムンプス難聴の主症状は、「耳鳴り・めまい・嘔吐」です。

    それに伴って、耳が聞こえなくなります。

    たいていの場合、片耳だけに起こります。


    幼少期に発症した場合、症状をうまく伝えられずに難聴が見逃されてしまう場合があります。

    そのため、子供がいつの間にか聴力を失っているということも起こりえますので注意が必要です。


    ムンプス難聴後遺症は?
    ムンプス難聴は、難治性難聴です。

    残念なことですが、一度失った聴力を回復させることはできません。

    ムンプス難聴の治療として、ステロイドの投与を行うこともありますが、ほとんどの場合で聴力は回復しません。

    子供の様子をよく見て、注意してあげましょう。


    【子供の合併症④】膵炎

    膵炎は、膵臓に炎症が起こる疾病です。

    おたふく風邪から膵炎を発症することは非常に稀で、発症しても軽度で終わることが多いです。


    膵炎の発症時期は?
    膵炎は、耳下腺が腫れてから1週間から10日目くらいに発症します。

    膵炎の症状は?
    膵炎になると、発熱上腹部の痛みや圧迫感嘔吐下痢などの症状が現れます。

    熱は微熱程度です。

    たいていの場合は、重症化することなく、1週間ほどで回復します。

    膵炎の後遺症は?
    おたふく風邪の場合はたいてい予後は良好で、後遺症の心配はありません。



    おたふく風邪のワクチン接種によるの効果は?

    注射器

    現在、欧米など先進国では、おたふく風邪ワクチン(2回)の定期接種が行われていますが、日本では未だ任意接種の状態です。

    おたふく風邪ワクチンは、2回接種することで90%以上の確率で感染を予防するといわれています。


    予防接種を受けたにも関わらず、感染することがたまにありますが、その場合、症状は非常に軽く済みます。

    ワクチンの副反応は?と言えば、0ではありません。

    接種後1~3週間後に、2~3%の人は、軽いおたふく風邪の症状が現れることがあります。

    ごく稀に髄膜炎の症状を起こすこともありますが、今のところ、大問題になるような副反応はないそうです。


    以下は、自然感染での合併症の頻度と、ワクチン接種で報告されている副反応の頻度を比較したものになります。

     自然感染おたふく風邪ワクチン接種後
    耳下腺腫脹60~70%2~3% ※1
    中枢神経合併症
    無菌性髄膜炎
    脳炎
    難聴
    ADEM
    1~10%
    0.02~0.3%
    4%
    188例 ※2
    3例 ※3
    3例(聴力障害)
    2例 ※4
    精巣炎(睾丸炎)25%12例 ※5
    卵巣炎5%-
    膵炎4% 2例


    出庫数271万dose(1994年~2008年)
    ・Vaccines 4th edition,:Mumpus vaccines, 2004
    ・北里研究所所内データ
    ※1 接種後の耳下腺炎の中で126例についてウイルス学的検索を行い、95例がPCR陽性で、25例が野生株で残り70例がワクチン株。
    ※2 80例についてウイルス学的検索を行い56例からムンプスウイルス遺伝子が検出され、野生株は6例、ワクチン株は50例。
    ※3 1例は髄液よりエンテロウイルス遺伝子が検出。
    ※4 1例は髄液よりエンテロウイルス遺伝子が検出。
    ※5 2例についてウイルス学的検索を行い1例から野生株、1例からワクチン株が検出。


    上記を踏まえて、おたふく風邪のワクチン接種をするかどうかの判断をしていただきたいと思います。

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    さいごに・・・

    いかがでしたか?

    今回は、子供がおたふく風邪に感染した場合の合併症についてご紹介しました。


    後遺症が残ってしまってから、いくら後悔してもどうにもなりませんね。

    大切なお子様を守るには、ワクチン接種が効果的かもしれません。


    思春期に入ってからおたふく風邪に感染すると、急性精巣炎や卵巣炎などの合併症にも注意が必要になってきます。

    「子供は守りたいけれどワクチン接種に不安が…」という人は、かかりつけの小児科に相談してみるとよいでしょう。

    まずは自分で納得できる方法で予防してください。


    最後までありがとうございました。

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