インフルエンザで注意すべきなのが、合併症である「インフルエンザ脳症」です。

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それでは、「インフルエンザ脳症」とは、どんな疾病なのでしょうか?


病名からインフルエンザと何らかの関連性があることは推測できても、疾病の詳細については知らないという人が多いようです。

しかしインフルエンザは、ただ症状が重いだけではありません。

感染力が強く、合併症を引き起こしやすいのがインフルエンザの特徴なのです。


そんなインフルエンザの合併症の中で、最も重い疾病が「インフルエンザ脳症」です。

今回は、この「インフルエンザ脳症」が発症する確率や症状、そして怖い後遺症についてご紹介します。

ネットで公開されている情報をまとめましたので、是非参考にしてください。

特に小さなお子様をもつパパママは、しっかりと知識を身に付けておきましょう。

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インフルエンザ脳症とは?

インフルエンザは毎年11月頃から徐々に現れ、12月になると猛威を奮います。

そして、1月から2月にかけて大流行します。

インフルエンザに感染すると、高熱が出て倦怠感や筋肉痛など重い全身症状が現れますね。


インフルエンザ脳症とは、このインフルエンザに感染した幼児(主に1~5歳)高熱や痙攣意識障害などを起こして発症する疾病です。

軽症から重症まで様々ですが、重症の場合は早期に命を落としてしまうこともあるほど怖い病気です。


インフルエンザ脳症は6歳以下の小児に好発し、中でも1歳の幼児に最も多くみられる合併症です。

毎年100人から300人の小児が発症していますが死亡率は約30%と高く、命をつないでも後遺症が残る危険性のある疾病です。

また、大人でもごく稀に発症する場合がありますので、大人だから罹らないと考えずに注意しましょう。


インフルエンザ脳症を発症した場合、後遺症もなく回復するのは全体の約4割程度になり、なんらかの後遺症が残る場合が約3割と言われています。

また、残念ながら亡くなられるケースが約3割と、非常に恐ろしい合併症です。


ここで補足しておきますが、インフルエンザ脳症とよく似た病名をもつ合併症があります。

それは、「インフルエンザ脳炎」です。

「インフルエンザ脳炎」とは、インフルエンザウイルスが脳に侵入して炎症を引き起こす疾病です。

病名だけでなく、症状もインフルエンザ脳症とよく似ていますが、同一の疾病ではありませんのでご注意ください。

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インフルエンザ脳症の原因

インフルエンザ脳症は、脳内にインフルエンザウイルスは存在しません。

脳に浸潤しようとしているインフルエンザウイルスに対して、過剰な免疫反応が起こることが原因で発症するといわれています。


ここで、免疫反応について、メカニズムをご紹介しておきましょう。

私たちのからだは、病原体が侵入するとそれを攻撃する細胞を備えています。

また、戦いも終盤になると、過剰に免疫反応が行われないように攻撃を止める細胞も存在します。

これらの細胞が上手く連絡しあって、病原体をやっつけて症状を回復させます。


目には見えませんが、からだのつくりってすごいですね!

私たちの持ち合わせている細胞たちが働いて、病原体から守ってくれるのですからね。


ところがこの細胞の働きが、時折私たちのからだにもダメージを加えてしまうことがあるのです。

例えば、攻撃が長期化したり、過剰に免疫反応が起こってしまうと、大きなリスクを背負うことになります。

その一つが、インフルエンザ脳症なのです。


インフルエンザ脳症の症状

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インフルエンザ脳症は、ほとんどの場合は発熱後、数時間から1日以内に神経症状が現れます。

主な症状は、けいれん意味不明な言動意識障害などです。

それでは、それぞれの症状について詳しく見ていきましょう。


【インフルエンザ脳症の症状】けいれん

身体が硬直し、震えますが、インフルエンザ脳症によるけいれんには特徴があります。

  • けいれんが15分以上続く

  • 短時間の内にけいれんを何度も繰り返す

  • 左右対称でないけいれんが起こる

  • などになります。


    【インフルエンザ脳症の症状】意味不明な言動

    怒りたおしたり、泣きじゃくったりと、感情の起伏が激しくなります。

    また、意味不明なことを言い続けることもあります。


    【インフルエンザ脳症の症状】意識障害

    高熱によって意識が朦朧とします。

    呼びかけにも反応せず、刺激を与えても全く応じず、ぐったりとしています。


    稀に、熱性譫妄(ねつせいせんもう)という状態になり、幻覚を見たりうわ言を言うなどの症状が出ます。


    【インフルエンザ脳症の症状】重症化

    インフルエンザ脳症の症状がさらに重症化すると、他の臓器に障害を与え、多臓器不全を起こすことがあります。

    また、麻痺や嘔吐呼吸が停止してしまうことがあります。

    まさしく、命に関わる重篤な状態になってしまうのです。


    インフルエンザ脳症の後遺症

    インフルエンザ脳症を発症した場合、約3割の子供が何らかの後遺症が残ることになります。

    インフルエンザ脳症を患った場合の後遺症としては、

  • 運動麻痺

  • 知的障害

  • 嚥下障害

  • てんかん

  • 高次脳機能障害

  • などがあげられます。

    リハビリなどである程度の回復は期待できますが、完治することはありません。


    それでは後遺症について、具体的に見ていきましょう。


    【インフルエンザ脳症の後遺症】運動麻痺

    運動機能に麻痺が起こると、上下肢に障害が現れます。

    左右両方の上下肢が麻痺することもあれば、片方だけの上下肢が麻痺することもあります。

    また、両方の下肢が麻痺したり、一肢だけが麻痺することもあり、人によって様々です。

    【インフルエンザ脳症の後遺症】知的障害

    知的能力に障害が現れます。

    障害のレベルは人によって違いますが、支援が必要な状態になります。

    【インフルエンザ脳症の後遺症】嚥下障害

    食べ物を口に入れて噛み、飲み込むまでの一連の動作に対して機能低下が起こります。

    機能が低下すると、食べ物が喉に引っかかったり、飲み込むという動作が難しくなります。

    【インフルエンザ脳症の後遺症】てんかん

    てんかんになると、慢性的に発作的なけいれんや意識障害が起こります。

    【インフルエンザ脳症の後遺症】高次脳機能障害

    高次脳機能に障害を受けると、人間関係や日常生活に支障をきたしてしまいます。


    日常生活に支障をきたすと、次のような症状が現れます。

    ・人の名前や新しい出来事が覚えられないなど、記憶に対する機能が低下します。

    ・自分のいる場所が認知できなかったり、人の顔や物の判別ができなくなります。

    ・ぼんやりしていることが多く、集中力が欠如します。

    ・論理的に物事を考えることができなくなったり、感情や行動のコントロールが難しくなります。


    インフルエンザ脳症は、非常に怖い合併症です。

    そのため、まずはインフルエンザに感染しないよう予防に努めることが重要です。


    しかし、合併症の知識を得ておくことも必要です。

    知識があれば、症状のわずかな変化にも気づくことができるので、早期に治療が行えます。


    特にインフルエンザ脳症は子供が発症する可能性が高いため、親がしっかりと注意して見守ってあげる必要があります。

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    まとめ

    いかがでしたか?

    今回は、インフルエンザの合併症である「インフルエンザ脳症」について、症状や後遺症をご紹介しました。


    インフルエンザの重症化を防ぐには、インフルエンザ予防ワクチンが有効だといわれています。

    ワクチン接種で合併症が防げるのなら、それも一つの方法ですね。


    それでもインフルエンザに感染してしまったときには、医療機関で受診しましょう。

    安易に市販薬を使用するのは厳禁です!


    インフルエンザの場合、ボルタレンやバファリンなどの解熱剤を用いると、インフルエンザ脳症を誘因してしまうそうです。

    医師に適切な処方をしてもらい、一日も早く治すことが肝要ですね。


    最後までありがとうございました。

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